2006〜2007シーズン

2006〜2007 SEASON

11 剣山5

 (期日)2007年1月 (宿泊)日帰り (移動手段)車 
 (剣山HP) http://www.ichiu.jp/ski/index.htm

スキー場データ


|



コースの豊富さ  初級のタートルコースと中級のラビットコース、ベアーコースの3コースから構成される。唯一のペアリフトは全長380mしかないが、大きく回りこむようなコースデザインになっているので、タートルコースでは630mの滑走を楽しむ事ができる。また斜度の変化があるためすぐに飽きるという事がない。ただコース幅が30m程度と狭く、チマチマと滑っている感じがする。
積雪量  県内最高峰であるため、腕山より気温も低く積雪量は多い。とはいってもあくまで徳島県内での話。12月下旬にならないとまともな滑走は望めそうにない。気温が高いときにはブッシュが出たり、小石が転がっている事もある。新品の板を使うときには要注意。
雪質  四国内ではいい雪質の部類に入ると思う。冷え込んだときにはアイスバーンになる事も。
混雑度  客の絶対数は腕山ほどではないが、リフトが一本しかないため休日はリフト待ちができる事もある。ゲレンデは大きく三箇所に分散され、まあまあ空いている。
雰囲気  トップからの景色や森林が適度に残された風景は評価できるが、リフトの古さ等全体的に寂れた雰囲気がある。レストランはきれいだが、メニューの種類・量・味とも腕山に劣る。昨シーズンから始まったDJブースもトークが洗練されておらず、いまいちゲレンデの演出ができていない。
アフタースキー  周辺は特に娯楽施設はないが、12kmほど降りたところに美味いうどん屋がある。注文を受けてから茹でるという形式でありながら、400円程度の値段。味も抜群。観光名所がちらほら。
旅費 AA  藍住から美馬までの高速料金がETC利用で片道650円。ガソリン代が3000円程度。車に定員一杯詰め込めば、移動経費は一人1000円程度か。
アクセスの良さ  徳島から高速で美馬まで30分。ここから山道を約36km登る。渓谷の雄大な景色が気分を和らげてくれるが、1時間少しかかる山道は狭く、凍結もあるため気を使う。腕山に比べると道は広いので安心して運転できるが、やはりその距離がネック。
総合評価  県内という事でどうしても井川腕山と比較してしまいがちだが、ゲレンデ自体は(好みもあるだろうが)コース幅の広い腕山に軍配が上がる。加えて高速からの長い距離は山道に慣れた者でないと1シーズンに何度も訪れる気にはならないだろう。リフトの増設とゲレンデの拡大、そしてイベント等の工夫が実現すれば、決して客を呼べないようなコースではないと思うのだが、何か一つ物足りない気がする。


体験記


↑新しいメンバーも増えたジュニア部の練習

↑レース前に練習する長男

↑今シーズン初めてのポールの練習だ

↑開会式で長男が怪しい動きをしている・・・

↑何と!雪を食べていた!腹壊すぞ!

↑レースを滑る長男。結果はいかに・・・?

↑長女。長男より体を傾けている。

↑何と!妻も参戦。40人中37位と健闘。

↑閉会式でキャプテンの持つトロフィーを
じっと見つめる長男。
「あれは誰がもらうのかな?」と聞くと・・・

↑「わしじゃー!」と叫んだ。

↑筆者は何と8位に入賞した。賞品はTシャツ!
sanodesu(否本人)家族対決2007
第1戦「剣山タイムレース1/20」
パパ
VS 長女
長男
1勝0敗
27'6"
0勝1敗
30'8"
0勝1敗
33'2"
長女
VS 長男
 
1勝0敗 0勝1敗  


 我が家にとって今シーズン初のジュニア部のレッスンである。ジュニアの練習自体は12月末から始まっていたのだが、家族旅行などが重なりずっと参加できず、一ヶ月遅れのスタートとなった。この日、剣山スキー場はアレックス杯争奪技術戦とタイムレースが組まれており、ゲレンデは人でごった返し、練習もまともにできないのではという予想をしていたのだが、到着してみると思いの他、閑散としている。今年の「超暖冬」の影響でゲレンデ内にはほとんど雪がなく、わずかに初級コースのタートルコースに50cmほどの人工雪があるだけだ。設備面で見劣りのする剣山を避け、腕山に人が流れていると見える。しかし、おかげで休日にも拘らずリフト待ちはほとんどなし、ゲレンデも前週腕山が混雑していたのに対して、すごく空いている。
 この日は子ども二人の他、妻もゲレンデに繰り出した。北海道旅行で
「前傾姿勢」を少しつかんだ妻はスキーにもずいぶん積極的になった。普段なら回数券で数回滑って一日を終わる所だが、この日は一日券を買うという。そして、実際ゲレンデに出ても転ぶ事が少なくなった。妻の転倒シーンがこのHPの売り物だったのだが、それが無くなるのは少々寂しい。
 練習は初級コース上部にスラロームのポールを立てて始まった。これまで主に大回りの練習ばかりしていたので、ターン幅の狭いスラロームはうまく回れるのかどうか心配だったが、何とか転ぶこともなく回っている。特に長男は昨年までハの字形だった板を揃えて曲がれるようになってきている。スピードにも乗ってコーチから「速くなったな」とお褒めの言葉をいただいた。これまでの子ども達の技術的な成長の過程を辿ってみると、連盟のレッスンはもちろんだが、長野や北海道で数日かけて滑った時に上達のコツをつかんで大きく進歩し、それが地元に戻っても継続されている。地元でいくら細かい点を言っても矯正できないのに、大きなゲレンデに行くと親が何も言わなくても自分で勝手に身につけている。レッスンのスタートは遅れてしまったが、先に広いゲレンデで思う存分滑らせてやれたことは決してマイナスではなかったように思う。
 途中筆者もポールに入ってみる。腰から下の細かい動きに課題を残す筆者はスラロームは苦手だ。途中何度かポールを外しそうになる。しかし、昨年に比べるとずいぶんスムーズに回れるようになった。本日午後のタイムレースは無料参加なので、家族全員で滑る予定だ。子どもに負けないように十分練習を積んでおかなければならない。
 子ども二人が
「タイムでパパに買ったら何かくれる?」と聞いてきたので、まさかまだ負けることはないだろうと思い、「ゲームセンターでコイン100枚(千円相当)」と答えた所、子どもたちは歓声を上げて喜んだ。さすが、年始のお年玉777円しかもらえなかった長男長女。たった千円でそんなに喜ぶとは我が子ながら涙ぐましい純朴さだ。
 昼休みが終わり、タイムレースの時間になった。タイムレースとはスタート前に自分で滑走時間を予想して、その時間に最も近かった者から順位が決まるというルールで、技術水準に関わりなく完走すれば誰にも入賞のチャンスがあるという民主的なレースだ。本番前に一度どの位で滑れるのか子どもと三人で滑ってみた。最初に筆者が滑る。途中ポールで引っかかりそうになりながら何とか完走。タイム
30秒。うん、こんなもんか。次に長男が降りてきた。ゴールイン。時計を見ると28秒。・・・一瞬目を疑った。スタート地点が見にくかったので、ストップウォッチを押すのが早すぎたのか???続いて長女が降りてきた。29秒
 ・・・うそだろう???信じられないがこのまま行くと子ども二人に負けてしまう。子どもが速くなったという事よりも自分がいかに遅いかを痛感し、大きなショックを受けた。もうこれからどんどん子どもに抜かれて、妻のような嘲笑を浴びるのか?そうなるよりはいっその事潔く今のうちにスキーと縁を切ったほうが得策か・・・などと思いをめぐらしていると、子ども達がこちらを見てひそひそ呟きあっている。
「こら、何を隠れて話しよんな。何を言っていたか話してみなさい」と言うと、長女が答えた。「長男が言よったんよ。フフフ・・・。○○○○(長男の名前)28秒、○○○○(長女の名前)29秒、○○○○(筆者の名前)30秒、ビリ。名簿の時に言っていた文句をそのまま引用して父親の気持ちに追い討ちをかける長男長女。その顔が悪魔のように思えてきた。よくわかった。今日からは君たちは子どもでもなんでもない。全力を挙げて叩き潰す!憎しみの気持ちが大きく燃え上がる。
  さて、いよいよレースの時間だ。ゼッケン番号の若い者からスタートする。ジュニアの子どもたちと保護者は揃って最初に申し込んだので、参加者ほぼ全員の見つめる中での緊張のスタートだ。筆者は子どもたち数人が滑った後、大人で最初のスタートである。とても目立つ。子どもがスイスイ滑っているのに、自分だけポールに引っ掛けて転んだらどうしようか。子どもに負けたら悔しい気持ちと転べば笑いものというプレッシャーが次々に襲ってきてもうほとんどパニック状態である。
 そんな中、長男がスタートした。スタートダッシュは中々良かった。しかし、練習の時のような伸びがない。後で聞くと
「途中速くなりすぎたのでスピードを落とした」と言っていたが、これは得意の強がりだと分析する。続いて長女。長女は練習の時はスタートに力がなかったが、本番では勢いよくでダッシュすることができた。しかし、長女が滑る頃には次は自分だと言う気持ちからもう前は見えていない。
 そして、いよいよ筆者の番。とにかく子どもにだけは負けんという気持ちでスタートと同時に漕ぎまくる。レース後半傾斜がほとんどなくなり失速。ゴールインしたが「ああーこれはもう負けたかも知れん」という状態だった。まあ何はともあれ転ばなくて良かったと放心状態の中で妻の滑りを見学。ハの字ターンで完走。転んでくれんと面白くないな・・・と自分はさておき他人の不幸を期待する筆者。
 さて、全員の滑走が済み、いよいよ結果発表だ。上位から順に名前が読み上げられていく。タイムレースなのでもしかしたら・・・と言う気持ちがあったが、上位6名の中に家族の名前はなし。練習のタイムから自分が1位になると確信していた長男は発表が進むたびに顔が曇っていった。
 閉会式も終わり、滑走タイムを確認するためにデータを見せてもらった。さあ、子どもとの勝負はいかに・・・?表を見ると
筆者27.6秒長女30.8秒長男33.2秒とある。
・・・
勝った!それまで不安一色であった筆者の顔は一気にバラ色
に。そして大声で言ってやった。
「○○○○(筆者の名前)27秒、○○○○(長女の名前)30秒、○○○○(長男の名前)33秒」さすがに「ビリ」は言おうと思って口を押さえた。そして、「君たち、これからはパパを目標にしなさい」と子ども達の両肩に手をやると長男の肩が震えている。泣いているのだ。父親に負けたことが悔しくて泣いている。うんうん、その気持ちが大切だ。悔しいと言う気持ちが次の努力につながる。次のレースではパパを追い越すように頑張ろうな・・・等と講釈を垂れようとしていた所、腹に鈍い痛みが走った・・・。
 長男の渾身の力を込めた
ボディブローだった。長男はトランプでもゲームでも自分の負けは決して認めない。自分が負けたのは全て相手が悪いと考える。ゲームで負けた時は盤ごとひっくり返すのが常套手段だが、今回は父親自体をぶっこわすつもりだ。「あいた!何をしよんじゃー」と叫んだ所、今度は下腹部にパンチが・・・。「うぎゃー!」さすがに腹が立ち思わず手が上がりかかったが、両手を振り回して攻撃してくる長男の涙で真っ赤な目を見ていると、何か可愛そうに思えてきたので反撃するのはやめた。二三発で。そのうちに妻がやってきて、長男は「パパが自慢するんじゃー」と言って泣きついた。しかし、結果を見ると昨年あれだけ差のついてた他のジュニアとのタイムもずいぶん縮まってきた。早くから毎週頑張ってきた甲斐があったな・・・とまだ睨みつけている長男の顔に目をやった。