ウィスラー一人旅A

2008 CANADA A

一日目その2
(バンクーバー観光)

バンクーバー観光(朝〜昼)

 空港からバンクーバーの町へ向かったのは、筆者と大学生らしき男性2人組だけでした。小さなシャトルバスで町の中心部まで約半時間。バスを運転していた日本人ドライバーに2010年に向けての地元の盛り上がり具合はいかがなものか聞いてみると、意外な答えが返ってきました。元々バンクーバーの市民はのんびりした性格で大勢の人が押しかけてくるのをあまり好んでおらず、反応は冷ややかなのだそうです。夏季オリンピックならともかく冬季オリンピックでは経済効果もあまり期待できない上、オリンピック用に建設中の施設も市民が恩恵を受けるものではないというのです。例えば、一般の人がまず使う事のないボブスレー用の設備を市の予算で何十億もかけて作る事に疑問の声が多いといいます。今年から市の税金が上がったので憤慨しているという事でした。その他、お互いの家族の話をしていたらあっという間に中心部まで着きました。

 外はまだ雨が降り続いています。ドライバーに傘を売っている店を知らないかと尋ねたら、バスに積んであったものを貸してくれました。ところが、これがアメリカサイズ。ビーチパラソルと見間違いそうな特大のもので、当然重さも大きさに比例します。一瞬返そうかとも思ったのですが、せっかくの好意ですのでそのまま持って行く事にしました。

 まずは、朝食をとろうと思い、ガイドブックで探してあったメープルシロップを使った料理が売り物のカフェを目指しましたが、まだ開店前で店が閉まっていました。そこで他の場所を探して、バンクーバーで一番賑やかなロブソン通りに出ました。バンクーバーは歴史を感じさせる建物と洗練されたデザインのビルが同居するシドニーに似た雰囲気を持っていました。が、一方で下の写真のように電線がむき出しになっている等、まだまだ開発途上の要素が見受けられました。


↑ドライバーが貸してくれた傘。柄からしてもビーチパラソルのようだが、握り手がついていたから傘なのだ

↑早くから開いているケーキ屋で切り売りしていたこちらもジャンボサイズのお菓子。


↑世界でも最も美しい街の一つと言われているが、電線が目障り


↑古きものと新しきものが見事に融合した街並み

 バンクーバーは移民の町であるので、市民は外国人には親切です。インド茶のチャイの専門店に入って、次に訪れようと考えていたスタンレーパークへの道を聞いたら地図を描いて丁寧に教えてくれました。スタンレーパークは「1000エーカーの安楽椅子」と形容されるほど緑が豊富で、バンクーバー港に面した風靡豊かな公園だと聞きます。また、先住民族の象徴であるトーテムポールのある広場や美しいライオンズゲートブリッジ、そして野鳥などたくさんの動物たちの姿も見えるという事でブラブラ散策したいと思っていました。ところが、地図で見ると繁華街から5km弱の場所なのですが、高低差のきつい地形なので歩いていくのは困難とアドバイスを受けました。バスの乗り継ぎなどを考えると時間のロスが大きいので行くのを諦めました。

 そのうちに徹夜の疲れが出てきたのか足取りが次第に重くなってきたので、遠出はやめて繁華街の周辺に目的地を絞る事にしました。街中を歩いていると建設中のビルがやたら多い事に気がつきます。オリンピックを前にして町の大改造が始まっているようです。シャングリラ・ホテルの超高層ビルの前に差し掛かった時に看板を見ると、大きな数字が連続して並んでいました。秋に開業するこのホテルは個人用にもいくつかの部屋を売りに出しているようですが、一棟の値段が300万$〜1400万$と書いてあり、驚きました。


↑秋に開業予定のシャングリ・ラ・ホテル。完成すればバンクーバーで最も高いビルになる。上層階は住宅用に販売しており、ジャッキー=チェンも購入したとか・・・。

 続いて、バンクーバーのランドマークともなっているカナダプレイスを訪れました。ここは万博で使用された建物なのですが、テントを積み重ねたような独特のフォルムが印象的で、写真スポットとして人気のある場所です。カナダプレイスから歩いて5分の所には、現在ブリティッシュ・コロンビア州で最も高いビル「ハーバーセンタータワー」があります。ここの展望台はバンクーバー・ルックアウトと名づけられ、バンクーバーのダウンタウンと周りを取り囲む山並みが一望できます。タワーの入場券は大人13$と少々値が張りますが、一度買えば何度でも入場可能なので、夜にもう一度来て夜景を楽しむ事もできます。地上177mからの眺めは下の写真のように壮大でしたが、天気が良ければもっと感動的なものになった事でしょう。
↑カナダ・プレイス。船のマストと帆をイメージしたもの。


↑ダウンタウンの向こうに見えるのがスタンレーパーク


↑バンクーバー港も一望できる。
 更にバンクーバー発祥の地、ギャスタウンへ。この町の名は、19世紀半ば、この地に入植した最初のイギリス人ジョン・デイトンのニックネームGassy(騒々しい)を取って命名されたそうです。長い事寂れた町だったのですが、近年の再開発によりおしゃれな雑貨屋などが並ぶ町並みとなりました。この町の名物が世界に二つしかないといわれる蒸気時計です(もう一つは北海道の小樽にあります)。外の気温が低いので、噴出す蒸気がくっきりと見えます。これまた記念写真を撮って、次の目的地チャイナタウンを目指しました。

 ギャスタウンと中華街は通りを四本挟んだだけの距離ですが、その間の区間がかつて最も寂れていた地域なので、治安が悪い、近づかない方がいいとガイドブックに書いてありました。遠回りをして移動しようかとも思ったのですが、体の疲れが思った以上に大きく、思い切って中華街まで直行しました。霊感の強い人は霊のいる場所へ来ると体に感じるそうですが、その危ない区域に入ったとたん雰囲気が変わったのを感じました。落書きの溢れた街路に、目つきの悪い若者の集団、そしてビルの軒下に一人ずつと言っていい位の浮浪者が座っていました。気持ちが悪いので足早に通りを過ぎました。


↑"ギャシー"ジョン・デイトンの像


↑バンクーバーの蒸気時計。高さ5.5m。

↑こちらがバンクーバーで最も治安の悪い場所
 チャイナタウンの入り口にあるのが、中華門と奥行き178cmのギネスブック公認「世界一薄いビル」サム・キー・ビル。ここで写真を撮って、ダウンタウンへ引き返しました。予定ではチャイナタウンの市場や中国庭園も見てお昼ご飯に飲茶を食べようと思っていたのですが、長距離の移動で予想外に体の疲れが大きく、早めに集合場所へ戻る事にしました。

 繁華街へ戻る道でもたくさんの浮浪者に出会いました。日本の浮浪者は道路にうずくまって寝ているとか、動かないような弱々しいイメージがありますが、バンクーバーの浮浪者は元気です。突然大声で歌い始める人や、ずっと後を着いて来る様な人もいました。繁華街の中にも入り込んで手を出して金を要求する人・・・多種多様でした。バンクーバー発のカフェ「BLENZ」で簡単な昼食を取り、集合場所に向かいました。ドライバーからOKギフトショップ(大橋巨泉の店)の二階にソファーがあって疲れている人たちはみなそこで寝ていると聞いていたので、行ってみると朝同行した二人組の人が寝ていました。筆者もソファーに腰掛け、しばらくすると眠気が襲ってきました。そのうちにバスも到着したので、ウィスラーに向かって出発をしました。


↑立派な中華門。

↑こちらは世界で一番薄いビル。ギネスブック公認。

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